小津安二郎監督の「東京物語」が忘れられません。神保町シアターという映画館で観ました。

その映画館も往年の作品の上映にぴったりの雰囲気で良かったのですが、やはり世界の小津作品は最高でした。

テーマは家族ですが、掘り下げが深くて、普遍性があり、台詞のすべてに監督が伝えたいことが散りばめられています。

原節子さんが美しいのは映画に惹き付けられる大きな要素ですが、笠智衆さんと杉村春子さんの演技はもう本当にその表情ひとつ、首の傾げ方ひとつが、いつまでもいつまでも心に残ります。

1953年のこの当時の日本のおそらく平均的な家族の像に、小津監督はありったけの愛情を注いだのだと感じます。

長女の負うもの、戦争未亡人の負うもの、末っ子の負うもの、といったこの時代が与えた兄弟や女性の生き方への役割までもが、しっかりと描かれた、まさに名作です。

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